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じっと木を見る
norichan (2009年5月 8日 11:28)

ogose.jpg最近、木がとても気になっています。それも樹齢700~800年といった巨木に心ひかれます。このブログのタイトルバックの木は、埼玉県・越生町の上谷というところにある大クス(楠木)です。樹齢1000年以上と推定され、幹回り15m、高さ30m、環境庁が実施した「みどりの国勢調査」(昭和36年度)で全国巨木ランキング16位に輝きました。「木を見て森を見ず」という大局観を説いた格言がありますが、昨年のリーマンショックを端緒とした世界経済の激震をみて思ったことは、世界中が「森を見て木を見ず」の風潮や価値観にずぶずぶになっていたのではないかということでした。小泉さんの「構造改革」にも、そうした側面があったのではないかと思います。遠目に見る森は美しく豊かで、均衡のとれたものであるけれど、1本1本の木がよって立つ地盤は、ゆるゆるで脆弱この上ないものであったということでしょう。

巨木を下から見上げていると、脳幹が麻痺して思考が停止し、意識が木の生気に吸い取られていくような心地よさをおぼえます。自分が木と一体になって幹をつたい、葉を茂らせ、ヒューマン・ツリーになってしまう感覚とでもいえるでしょうか。釈迦が菩提樹の下で解脱したということが、畏れおおくも凡人にも理解できそうな気がしてきます。ここで一首、詠みます。

人の世の 明日のゆくえは 知らずとも
我ここに在り じっと木を見る 

yahiko_keyaki.JPG右の写真は、弥彦神社の手前にある弥彦神社末社住吉神社境内にある「弥彦の蛸ケヤキ(やひこのたこけやき)」です。弥彦神社からの帰り道、側道に入って偶然見つけました。樹齢およそ800年以上、幹回り9m、樹高約30mで、新潟県指定文化財・天然記念物になっています。こうした老いた巨木を、施肥したり、枝下ろししたりして、保護保全していくことは大変なご苦労と忍耐が必要かと思います。全国の木を守る人たちに、心からの感謝と声援をおくります。

"この木なんの木、きになる木"という某電機メーカーの秀逸なCMソングがありました。人の世の、明日のゆくえは、知らずとも、1本の木をじっと見つめ、木のささやきに耳を傾けながら、マクロよりミクロ、巨視より微視、フローよりストック、鳥の目よりアリの目、を大切にしていこうと思う今日この頃です。

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