昨日アリスのことを書いて、「チャンピオン」の入っているアルバムを探していたら、CDの山の中からRCサクセションの「カバーズ」が出てきた。そういえば清志郎さんは亡くなったんだなあと、感傷的な気分になって、CDをセット。でも、1曲目の「明日なき世界」が流れ始めると、もうそんな気分はたちどころにぶっとんだ。反戦・反核をテーマにしたカバーアルバムというのが、このアルバムの枕詞だが、忌野清志郎の反骨精神と諧謔的ロックンロールは、"反戦・反核"とか"カバー"とかいう、俗な定義をはるかに超えている(と、わたしは勝手に思うのだ)。天国と地獄のはざまで蜘蛛の糸にしがみついてシャウトしている、カンダタの必死の祈りのように聞こえる。ちなみに、この「カバーズ」の中では、原発問題を歌った「サマータイム・ブルース」が一番好きだ。
それから、1991年RCサクセション無期限活動休止宣言後に結成したLITTLE SCREAMING REVUE の「冬の十字架」が出てきた。これも、「君が代」の収録拒否問題でポリドールから発売されず、 SWIM RECORDS というインディーズレーベルから発売された、いわくつきの作品だ。「君が代」に「アメリカ国歌」がシンクロするあたりは、背筋に冷たいものが走る。ウッドストックでのジミヘンの伝説的なアメリカ国歌の演奏に、一歩も引けを取らない(と、これは贔屓の引き倒しか)。このアルバムの中でわたしのお気に入りは、三百六十五歩のマーチをパロった「来たれ21世紀」と「人間のクズ」だ。
あらためて、忌野清志郎のロック魂に、アッパレ!の共感と多少の嫉妬をおぼえつつ、ご冥福をお祈りします。