精神腫瘍学(サイコオントロジー)ってご存じですか。ガンと心の関係を考える医療分野だそうで、きょうのNHKニュースで埼玉医科大学の例が紹介されていました。サイコオントロジーというのは、サイコロジー(心理学)とオンコロジー(腫瘍学)を組み合わせた造語です。日本サイコオンコロジー学会によると、「精神腫瘍医」として専門治療を行っている医師は、国内でまだ数10人程度しかいないとのことです。わたしの家族も数年前に埼玉医大の臨床腫瘍科にお世話になりましたが、当時はまだこの言葉は聞きませんでした。
この春、全国で初めて、「精神腫瘍学」の講座が埼玉医科大学と名古屋市立大大学院に設けられました。ガンが患者や家族の心に与える影響や、心の持ち方と生存期間との関係などを研究し、臨床現場にいかしていくのが目的です。
■埼玉医科大学国際医療センター/精神腫瘍科
http://www.saitama-med.ac.jp/kokusai/division_info/16.html
ガンになった場合、2~4割がうつ状態になるとの報告があります。不安と絶望から生きる意欲を失い、治療に積極的になれない、また抗ガン剤の副作用で体より心の痛みの方が強いと訴える患者さんが多いといいます。そうした患者さんをかかえ、励まし、勇気づける、家族の心労も並大抵ではありません。ガンとの戦いは、患者だけでなく、家族や友人、医療関係者の心身をあげての総力戦です。
先日講演を聞いた、埼玉県川越市の帯津三敬病院の帯津良一先生はサイコオントロジーという言葉は使われていませんでしたが、気功や太極拳のリハビリへの取り入れ、家族も加わった「患者の会」の組織化などは、方法論こそ違え、ガン患者とその家族に対する心のケアの実践といえます。
ちなみに、精神腫瘍学(サイコオントロジー)の専門医は、こんご地域のガン拠点病院にはおかれることになるそうです。