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映画「闇の列車、光の旅」を深谷シネマで・・・
norichan (2010年12月19日 18:31)

久しぶりに深谷シネマに行きました。最近は、「悪人」も「キャタピラー」も近くのシネコンで観ました。タランティーノやコーエン兄弟、ジャームッシュの名を世に知らしめたサンダンス映画祭で、監督賞を受賞したこうした注目作でも、意外にシネコンで上映されることがありません。深谷シネマ支配人の竹石さんの"こだわり"から生まれた埼北オンエアです。ありがたいことです。

※「キャタピラー」は、シネコンで観たあとに深谷シネマでも上映し、若松孝二監督がトークショーで来館することをあとで知りました。若松監督がどんなお話しをするのか興味はありましたが、映画そのものにボクは疑問符だったのでパスしました。「キャタピラー」を反戦映画としてでなく、江戸川乱歩の「芋虫」の視点で、監督が70代になって到達したエロスの世界を語ってくれるのだったら喜んで行きもしたのですが。。。

train1219.jpgで、映画「闇の列車、光の旅」ですが、ストーリーを要約すると(「ぴあ」より)
サイラは故郷ホンジュラスを離れ、父親と叔父と共に約束の地=アメリカをめざしていた。不法移民たちでひしめきあう列車の屋根の上で、彼女はカスペルというストリート・ギャングの青年と出会う。彼は列車強盗団の一員だったが、サイラに暴行を加えようとしたボスを殺してしまい、仲間から追われる身に・・・。

映画のカテゴリーとしては、中米の貧困、格差、そこから生じる不法移民の実態、若者たちのストリート・ギャングへの転落といった、社会派ドラマとしての色彩が濃厚です。監督は、日系のキャリー・ジョージ・フクナガ。実にこれが第一回長編監督作品とのことです。グアテマラからメキシコを縦断しアメリカに向かう列車の屋根の上で進行する、一風変わったロードムービーです。貧困にあえぎ、貧困から抜け出そうとする、過酷な移民のエクソダスの現実をリアルに描きながらも、ボクがこの映画で印象に残ったのはストリート・ギャングのカスペルと彼をめぐる二人の女性でした。より厳密に言うと二人の"女優さん"でした。サイラ役のパウリーナ・ガイタン、カスペルの恋人でギャングのボスに襲われ逃げようとして頭を石にぶつけて死んでしまうマルタ役のディアナ・ガルシアです。どちらもメキシコの女優です。

カスペルのどん底の生活の中で、一縷の光明であったマルタとの恋、そして辛い逃避行の中でサイラがカスペルに寄せる淡い恋心、それを繊細に演じる二人の女優さんの存在感が、この映画を社会派ドラマを超えたエンタテイメントにしているような気がしました。

フクナガ監督の次回作は、英ルビー・フィルムとBBCフィルムとの共同製作(予定)の「ジェーン・エア」だそうです。確固たる意思を持った、強く逞しい女性像を、メキシコの女優さんを使って見せてほしいなと思います。

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