今年の冬は本当に寒い。だもんで用のない限りは家から出たくないのですが。
「SRサイタマノラッパー」でブレイクした深谷市(埼玉県)出身の入江悠監督のツイッターやらブログやらをフォローしていると、映画だけでなく音楽だったり、本だったり、刺激的な情報がてんこ盛りで入ってきます。いま話題のロックバンド「神聖かまってちゃん」の映画も、SRサイタマノラッパー3の企画と並行して走っていることを知ってビックリしました。で、YouTubeで"かまってちゃん"を観て、二度ビックリ!へぇ~、こんなバンドもいるんだと衝撃を受け、SR3の完成とは別に、映画「神聖かまってちゃん」の公開を心待ちにしている今日この頃です。
「神聖かまってちゃん」については、andymoriやサカナクションや、大好きなThe
Blue Herbなんかとまとめて、別な機会に"オヤジの気分"を総括したいと思います。
で今日は、寒いから、映画の話なんですが・・・(意味不明?)
去年の暮れから、いつになく、映画をよく観ました。深谷シネマで「闇の列車、光の旅」(既述)。
新宿武蔵野館で、ウニー・ルコント監督の「冬の小鳥」。父親から孤児院に捨てられた少女ジニの絶望と再起の物語です。かわいがっていた小鳥が死んでしまい、亡骸を埋めた穴にジニが自分も埋めてしまおうとするシーンは、思わず息をのみました。ジニを演じたキム・セロンちゃんが、ハンパでなく見事でした。必見です!ちなみに、この映画は韓国から養子としてフランスに渡ったウニー・ルコント監督の実体験にもとづいているそうです。
続いて、同じ武蔵野館でドイツの鬼才ミヒャエル・ハネケ監督の「白いリボン」。第62回カンヌ国際映画祭で最高賞「パルムドール」を受賞した作品です。第一次世界大戦前夜のドイツ北部の村で起こる不条理な出来事と、子どもたちへの体罰から人間の心の奥に潜む残虐性を浮き彫りにする、ちょいと陰鬱な映画です。見終わったあと、生煮えのクリームシチューを食べたような、消化不良の不快感と、身震いするような怖さを感じました。その理由は、いまだに闇の奥です。
この2作品を劇場で観てから、DVDでポン・ジュノ監督の「母なる証明」、ハネケ監督の「ピアニスト」を観ました。「母なる証明」は深谷シネマで観ていたので2度目でした。どちらも母と子の葛藤の物語で、母親のわが子を思うゆえの愚かさ、強さ、したたかさを描いた映画です。「母なる証明」を観て、あらためて韓国映画(と一括りにするのは乱暴なのは百も承知で)の面白さにひっくり返って。続けてTSUTAYAに走り、ヤン・イクチュン監督の「息もできない」を観ました。これも凄かった!久しぶりに神経がヒリヒリするような衝撃を受けました。
暴力と憎しみに支配されたヤクザ、借金取り立て屋のサンフンと、強権的な父親や粗暴な弟との間で悩む女子高生ヨニのぎくしゃくした心の通い合いと突然の別れを描いた映画です。強い母親に対し、こちらは弱い父親、ダメ親父による家族崩壊がメインモチーフです。ロッテルダム映画祭をはじめ、多くの国際映画祭で数々の賞を受賞し、高い評価を受けました。急成長する韓国の暗部を知る上でも参考になりました。
「ピアニスト」は、2001年カンヌ国際映画祭で主要3部門を総ナメにした作品です。常軌を逸した母親の束縛や抑圧された制度の中で歪められた、ヒロインの異常な性を描いています。名門ウィーン国立音楽院のピアノ教授として、ショパンやシューベルトの美しい旋律を奏でる一方で、狂った不協和音にまみれていく後半は、なんともやりきれなくなりますが。これも「白いリボン」同様、観終わったあとに、不気味な、後味の悪さをおぼえた映画でした。
それからこれはCATVのムービープラスで、満島ひかりが出ていたので観たのですが、園子温監督の「愛のむきだし」。なんの予備知識もなしに、仕事の途中で手を休め、深夜見始めました。これも神父である父と息子の葛藤が背景にあるのですが、父親との関係をタテ軸にしながら、「盗撮」「懺悔」「レズビアン」「女装」「勃起」「新興宗教」「殺戮」といったモチーフが、ごた混ぜになって展開します。バカバカしいほどの面白さで、237分の長尺でありながら最後まで観てしまい、終わったのが午前3時過ぎ。結局、徹夜で仕事をするハメになってしまいました。
その中で、満島ひかりがコリント人への手紙第一 10章13節「愛」を唱える長台詞のシーンがありまして。沢尻エリカと聖母マリアを足して2で割ったような、いい表情をしていたなぁ。
ほかにも、BSで観たソフィア・ローレン、マストロヤンニの「ひまわり」(ヴィットリオ・デ・シーカ監督作品)もよかったですが、本日はこれまで。