「花とおじさん」カテゴリー・最近のほぼ一日一話
コスモスに嵐のツメ跡
norichan
(2009年10月14日 09:06)
埼玉県鴻巣市の荒川河川敷は、この季節になると一面コスモスのフラワーパークになります。6万平方㍍を超える畑に約800万本のコスモスが咲き誇り、訪れる人をパステルカラーの楽園気分にしてくれます。わたしも毎年、ここのコスモスを見て深まりゆく秋の気配を五感で感じ、楽しんでいます。
今年も見ごろを迎える10月24(土)、25(日)に「コスモスフェスティバル」が開かれます。屋台やフリーマーケットなども出ることから、子どもたちや家族連れに人気で、市内、市外からの大勢の花見客で賑わいます。
そこで今年の開花状況をみようと、昨日ロケハンに行ってきました。もう七分咲きくらいだろうと土手の上から眺めてみると、ちょっと様子がおかしい。例年の赤、白、ピンクのじゅうたんを敷きつめたような華やぎがありません。近づいてみると、先日の台風18号で強風に倒れたり折れたり、花が落ちたりしているのが原因でした。可憐な花だけになおさら痛々しく、無惨で、カメラ片手の人たちも、皆さん一様に落胆して、言葉少なでした。

コスモスの 痛みがわかる 年となり
ちいさき怒りに 立ちつくすキミ (norichan)

市の方でも「コスモスフェスティバル」までには何らかの手当てをして、コスモスたちに満面の笑顔を取り戻させてくれるでしょう。そう願っています。
ほどほどのシアワセ
norichan
(2009年5月20日 22:27)
星野哲郎さんの作詞で「三百六十五歩のマーチ」というのがありました。大嫌いな水前寺清子が歌っていましたが、最近はほとんど耳にしません。コピーライター時代に、阿久悠さんとか星野哲郎さんの作詞は、ちょっと研究してみたことがあります。短いフレーズの中に、人間の欲やら、希望やら、絶望やらが簡潔に描かれていて、とても勉強になった思い出があります。
で、「三百六十五歩のマーチ」はこんな出だしでした。
♪しあわせは 歩いてこない
だから歩いて ゆくんだね
一日一歩 三日で三歩
三歩進んで 二歩さがる
なるほどねぇ、でも自分なんか三歩進んで四歩さがってるよなぁ、なんて、当時も今も変わらぬ我が身のつたなさに、ガクゼンとしちゃいます。西洋の格言に、「幸福の女神には後ろ髪がない」というのがありますが、これも同じような意味なんでしょうね。"幸福の女神さん"は後ろから追いかけるのではなく、前に進んで前髪をつかみなさいよ、と。そういうことでしょう。
さて、ここからが、きょうの本題。比企の丘は、朝からドッピーカンで気分サイコーです。それこそ、しあわせが向こうから歩いてやってきて、"幸福の女神さん"がみんなこっちを向いて、微笑んでくれている感じ。そこで、久しぶりに原チャリを出して、ちかくの農村公園へ行ってみました。ここはいま、ポピーが花ざかりですが、平日ということもあって人影はまばら。遠くの水辺の広場からは、幼稚園児のはしゃぐ声がそよ風に乗って流れてきて、なんとものどかな、しあわせのBGM。ポピー畑の草むらで、ごろんと横になると、うとうとと1時間ほどお昼寝してしまいました。気がつくと紫外線でヒリつく顔、皮膚ガンになったらヤバイと思ったりもしましたが、ほどほどのシアワセ気分を、"幸福の女神さん"がプレゼントしてくれた五月の一日でした。
   この日、鳩山は32度の真夏日、近くの"めぐみ幼稚園"の園児らが、農村公園に遊びにきていました。おーい、キミたち、人生はワンツー・パンチだぞ、しあわせに向かって歩いてゆくんだぞぉ~。
サクラづくし
norichan
(2009年4月 9日 10:30)

柳家小さんの落語に、長屋の花見というのがあります。
貧乏長屋の連中が大家の先導で花見に出かけるんですが、
なにせフトコロがさびしい。酒も、酒の肴もままならない。
で、大家が一計を案じて、一升瓶には番茶を詰め、かまぼこ
のかわりに大根を、卵焼きのかわりにタクアンを用意する。
そうしてサクラの下で、珍妙な花見の宴がくりひろげられること
になります。とはいえ、満開のサクラがなによりのご馳走なん
だから、ほかにはなんにもいりませんよねぇ、大家さん。
ことし最初の花見は、熊谷の荒川堤にいきました。(写真:上)
江戸時代からの桜の名所で「日本のさくらの名所100選」にも
選ばれているソメイヨシノです。
土手沿いに約2キロにわたって500本あまりの桜並木が
続いています。ちょっとした"桜源郷"でしょう。

先日ラジオでどこかの大学の先生が、このまま温暖化が進んで
冬が寒くなくなるとサクラの花が咲かなくなるだろう
と物騒なことをいってました。ひとくちにサクラといっても
ヤマザクラ、エドヒガン、オオシマザクラ、ソメイヨシノ・・・
といろいろな種類があるわけで、ずいぶんアバウトな話だなあと
思ったりもしましたが。でも経験的に、開花のまえに、あるいは
開花する頃に寒い日がつづいたりすると、その年の
サクラは花のつきがいいみたいですね。
ことしが、そんな気がします。イソップの北風と太陽は
サクラたちのための童話なのかもしれません。
上の写真は、サイタマ有数の観光地である長瀞の法善寺
しだれザクラです。北風がやんで、いっきに春のお日さまが顔を
だして、心なしかニコニコ笑っているようにみえませんか。



ことしは凄いサクラをみました。秩父・清雲寺のしだれザクラ
です。噂には聞いていましたが、みたのは初めてです。
テレビなどでも報道しますから、ご覧になったかたも多いかも
しれません。樹齢600年というエドヒガン、天然記念物です。
夜桜がいいというので、日没にあわせていったのですが
想像をはるかにこえるミゴトさに
カラダがふるえるほどの感動をおぼえました。
わたしには、それはサクラではなく、ながい歴史を生きぬいて
きた巨大な生きものにみえました。ちょっと不謹慎なたとえ
ですがギーガーのつくるエイリアンのような。
また、みる角度をかえると、葛飾北斎や歌川豊国が黄表紙や
読本でえがいた、怪奇でいながら、異様に美しい
さし絵のようにもみえました。ライトアップされ、
夜空を背景にすっくと立つエドヒガンは、幻想的というには
あまりに生々しい存在感で、花見客を圧倒します。
今週末は、散りぎわのスゴ味をみせてくれるかもしれません。
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