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matuyama.JPG比企の丘はいま、花ざかりの森です。そういえば、三島由紀夫の原点ともいえる小説に「花ざかりの森」というのがありました。彼の美意識から生まれた「花」は、退屈で、ややこしくて、よく理解できなかった思い出しかありませんが。まぁ、いまの季節にふさわしいタイトルですし、短編ですから、ご興味のある方はお読みになってみてはいかがでしょう。その点、東松山市の「ぼたん園」の「花」は、とてもわかりやすいです。4月末からGWにかけて、じつに306種、5,800株のぼたんの花が咲きほこり、ゴージャスにわたしたちの目を楽しませてくれます。「花王」とも「花神」ともいわれる「ぼたん」は、東松山の「市の花」として、市民からはもちろん市外の観光客からも愛され続けています。

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ぼたんの原産は、中国北西部。古くから根は薬草として使われており、隋の時代(589年~618年)あたりから園芸植物として栽培されるようになったそうです。日本へは奈良時代あたりに遣唐使によって持ちこまれ、最初は薬草としてお寺などで栽培されていました。平安時代になって観賞用として栽培されはじめ、江戸時代に品種も多くなり一般にひろがっていったそうです。美人の形容に、「立てば芍薬座れば牡丹歩く姿は百合の花」というのがありますが、これはまだイキなのでしょうか、それとも死語なのでしょうか。そもそも、こんなコトバ、いまの若い人たちは聞いたことないかぁ。

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306種類のぼたんは、それぞれに名前がつけられており、赤、ピンク、白、紫などの色に微妙な違いがあります。また、よく見ると、花びらのカタチも少しずつ違っています。交配などによる品種改良で、新しい「ぼたん」が誕生し、星の発見者のように、つくった人が自分の好きな名前をつけるわけです。会場には、全306種類のぼたんのパネルが設置されていましたが、各ぼたんがどのように交配されて誕生したのか、その誕生秘話や自宅での育て方などを教えてくれる、"ぼたんコンシェルジュ"とか"ぼたんソムリエ"みたいな人がいると、もっとぼたんを楽しめるのにと思った次第。

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